【４月の食材】旬の鱵（サヨリ）の美味しさ際立つ5つの理由

春の訪れとともに、日本各地で春の味覚が楽しめる季節がやってきます。その中でも、鱵（サヨリ）は4月が最も美味しいと言われる魚のひとつです。

鱵は細長い体と銀色に輝く美しい姿が特徴で、見た目の美しさと上品な味わいが魅力です。

そのため、古くから和食の世界で愛され、多くの料理で活用されています。

本記事では、鱵の特徴や旬の理由、さらには栄養価やおすすめの調理法を通じて、鱵の美味しさに迫ります。

1. 鱵（サヨリ）の特徴とは？

鱵は、体長30～40センチほどの細長い魚で、下あごが長く突き出ているユニークな姿が特徴です。

その外見から「細長い貴婦人」とも呼ばれることがあります。また、鱵の皮は透明感があり、光を反射する銀色の光沢がとても美しいため、刺身や寿司のネタとして目でも楽しませてくれます。

鱵は日本近海に広く生息しており、特に北海道から九州までの沿岸部で多く漁獲されています。

春先の3月から5月が産卵期にあたるため、この時期は脂がのっていて一番美味しいとされています。

漁師たちは、網や釣りで鱵を捕まえ、新鮮な状態で市場や飲食店に提供しています。春の鱵はその透明感のある身が特に評判で、まさに旬を迎えた魚です。

鱵（サヨリ）が4月に旬を迎える理由は、主に産卵期との関係にあります。

春先、鱵は繁殖のため沿岸部に集まり、漁獲がしやすい時期となります。産卵を控えた鱵は脂がのっており、身が柔らかく、旨味が増すのが特徴です。

さらに、この時期の鱵は海のプランクトンを豊富に摂取しているため、特有の甘味が引き立ちます。この甘味が春の鱵ならではの美味しさを生み出しているのです。

鱵は漁獲後、鮮度が落ちやすい魚でもあるため、旬の時期には市場で早朝に並ぶことが多く、新鮮な状態で購入することができます。

鱵は「高たんぱく・低脂肪」という健康志向の方にもぴったりな魚です。それだけでなく、以下の栄養素を豊富に含んでいる点も注目です。

鱵を定期的に食べることで、体調管理や美容にも役立つと言われています。また、低カロリーであるため、ダイエット中でも安心して食べられる点も魅力的です。

旬の鱵は、さまざまな調理法でその美味しさを引き出すことができます。ここでは、特におすすめの食べ方を5つご紹介します。

鱵の刺身
新鮮な鱵を薄切りにしてわさび醤油でいただきます。その透明感のある身と淡白ながら甘みのある味わいが、まさに春の贅沢です。
鱵の天ぷら
鱵を一口大に切り、衣をつけてサクッと揚げるだけ。外はサクサク、中はふんわりとした食感がたまりません。塩を軽くふってシンプルにいただくのがおすすめです。
鱵の塩焼き
鱵に軽く塩を振り、グリルで焼き上げます。素材そのものの旨味が際立つので、シンプルながら満足感の高い一品です。
鱵の酢締め
酢で締めた鱵は、さっぱりとした味わいで箸が進みます。酢の物や寿司のネタとしてもよく使われます。
鱵の炊き込みご飯
鱵を使った炊き込みご飯は、鱵の出汁がご飯に染み込んで絶品。春らしい味わいを楽しめる家庭料理として人気です。