【７月の食材】７月旬の鯵の選び方・保存法と歴史文化を徹底解説
7月の代表的な旬食材といえば、やはり鯵（あじ）が思い浮かびます。
脂がしっかりのって旨味が増すこの季節は、鯵を最もおいしく味わえるタイミングです。
今回は、そんな鯵の賢い選び方や保存方法に加えて、日本で古くから親しまれてきた歴史や文化的背景まで詳しく解説します。
これを読めば、スーパーでの買い物も、日々の食卓ももっと豊かになりますよ。
7月の鯵がなぜおいしい？旬の魅力を解説
鯵は1年を通して手に入る魚ですが、最もおいしい時期は夏。
特に7月は、鯵が栄養をたっぷり蓄えているタイミングで、脂がのり、ぷりっとした食感が楽しめます。
中でも「真鯵（まあじ）」は日本で最もポピュラーな種類で、刺身や焼き物、揚げ物などどんな料理にも相性が良いのが特徴です。
なぜ7月が旬なのかというと、産卵後の鯵が体力回復のためにエサをたくさん食べ、脂質が増えるから。
特に、沿岸部では漁獲量が増えるので新鮮な鯵が手ごろな価格で手に入るのも嬉しいポイントです。
旬の鯵は、脂がしつこくなく、さっぱりとした旨味が特徴で、暑い夏でもぺろりと食べられる万能な魚と言えるでしょう。
新鮮な鯵を見極める選び方ガイド
美味しく鯵を楽しむには、何といっても「新鮮さ」が最重要ポイントです。魚売り場で迷った時は、次のチェックポイントを参考にしてください。
まず、目が澄んでいるかを確認しましょう。黒目がキラキラと光り、透明感があるものは新鮮な証拠です。
逆に、白っぽく濁っているものは鮮度が落ちている可能性があります。次に、体を触ってみてハリがあり弾力が感じられるものを選びましょう。身がやわらかいものは、時間が経っているサインです。
さらに、エラの色も重要な判断基準です。新鮮な鯵のエラは、鮮やかな赤色をしています。一方、茶色や黒っぽく変色している場合は、避けたほうが無難です。
ウロコもきれいについていて、はがれ落ちていないものが新鮮な証。これらを押さえれば、失敗しない鯵選びができますよ。
鯵の保存方法をマスターしよう
鯵は傷みやすい魚なので、正しい保存方法を知っておくことが大切です。鮮度をキープするための基本を押さえておきましょう。
冷蔵保存する場合は、まず鯵の内臓を取り除き、流水できれいに洗います。
その後、水分をしっかりキッチンペーパーでふき取り、1尾ずつラップで包みましょう。
魚専用のチルド室がある冷蔵庫なら2日以内に食べきるのがベストです。一般的な冷蔵庫の場合は、1日以内に調理するのが安心です。
冷凍保存する場合は、あらかじめ三枚おろしにして骨を取り除きます。1切れずつラップで包んだら、密閉袋に入れて冷凍庫へ。
冷凍での保存期間は約1カ月が目安です。解凍は冷蔵庫でじっくり時間をかけると、身の食感を保てます。
短時間で解凍しようと電子レンジを使うと、せっかくの美味しさが損なわれるので避けるのが無難です。
鯵と日本文化の深い関係
鯵は古くから日本人に親しまれてきた魚で、その歴史は縄文時代までさかのぼります。
実際、遺跡の貝塚からも鯵の骨が発見されており、昔の人々もこの魚を食していたことがわかります。
江戸時代には、庶民の食卓に欠かせない存在として地位を確立。特に「鯵の開き」は、干物の代表格として今も根強い人気を誇ります。
また、鯵は文化的にも多彩な役割を担ってきました。たとえば、干物は「魔除け」として玄関に飾られたこともありましたし、俳句の季語としても夏の風物詩として数多く詠まれています。地域ごとの名産品としても発展しており、長崎の「鯵の開き」や小田原の干物は全国的に有名です。
こうして見ると、鯵は単なる食材という枠を超え、日本文化に深く根付いている魚だということがわかります。
旬の鯵を使った簡単レシピ3選
せっかく新鮮な鯵を手に入れたら、旬の美味しさを引き出すレシピで楽しみたいですよね。
ここでは家庭で作れる簡単な3つのレシピをご紹介します。
◎鯵のたたき
まずおすすめしたいのが「鯵のたたき」。鯵を三枚おろしにし、細かく刻んで青ねぎやしょうがを混ぜるだけのシンプルな一品です。
新鮮な鯵ならではのプリプリ感と、薬味の風味が相性抜群で、冷やご飯やお酒のお供にぴったりです。
◎鯵の南蛮漬け
次に「鯵の南蛮漬け」は、夏にぴったりのさっぱりメニュー。鯵を丸ごと揚げて、酢や砂糖、しょうゆで作った南蛮酢に漬け込みます。
玉ねぎやピーマンと一緒に漬けると彩りもきれいで、見た目にも楽しめます。
◎鯵の塩焼き
最後は「鯵の塩焼き」。魚の美味しさをシンプルに味わいたい時にぴったりの定番レシピです。
軽く塩をふり、15分ほど置いてから焼くだけで完成。外はカリッと、中はふっくらと仕上がり、鯵本来の旨味が引き立ちます。
まとめ
7月は鯵が一年で最も美味しい時期。正しい選び方と保存方法を実践すれば、家庭でも旬の美味しさを存分に楽しむことができます。
また、鯵は古代から日本文化の一部として親しまれてきた魚。歴史や文化を知ることで、ただ食べるだけでは味わえない深みを感じることができます。
ぜひ今年の夏は、鯵をもっと楽しんでみてくださいね。