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【8月の行事】「立秋」とは?意味や風習、季節の楽しみ方を紹介

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8月になると、日本各地でさまざまな行事や風習が行われます。中でも「立秋(りっしゅう)」は、暦の上で秋の始まりとされる特別な日です。

本記事では、立秋の意味や由来、全国で行われる行事、食べ物、地域ごとの風習、そして立秋の時期を楽しく過ごすポイントまで、わかりやすくご紹介します。

立秋とは?その意味と由来を解説

立秋とは、二十四節気のひとつで、毎年8月7日ごろに訪れます。

「秋の気配が立ち始める日」とされ、暑さが続く中でも少しずつ季節の移ろいを感じられる節目です。

もともとは中国で考案された二十四節気が起源で、日本には奈良時代に伝わりました。現代でも「立秋」を境にして、暑中見舞いから残暑見舞いに切り替えるというマナーが定着しています。これは、暦の上では秋になったと見なされるためです。

なお、気象的にはまだ真夏の暑さが続いている時期ですが、自然の中に小さな秋の兆しを見つけるのが、立秋の楽しみ方でもあります。


立秋に行われる主な行事一覧

立秋を含む8月は、全国各地で行事が盛りだくさんです。

特にお盆を中心とした祖先供養の行事が多く、夏の終わりを意識する時期とも重なります。

主な行事は以下のとおりです。

  • お盆(8月13日〜16日)
    先祖の霊を迎え、供養する仏教行事。地域によっては旧盆(7月)に行うところもあります。

  • 迎え火・送り火
    お盆の始まりと終わりに、霊を迎えたり送ったりするために焚かれる火。京都の「五山送り火」は特に有名です。

  • 山の日(8月11日)
    2016年に制定された祝日。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的としています。

  • 精霊流し・灯籠流し
    川や海に灯籠を流し、先祖の霊を見送る幻想的な行事。長崎などで盛大に行われます。

立秋の周辺ではこれらの行事を通じて、自然や命、季節の移り変わりへの感謝を感じ取ることができます。


立秋の食べ物とその意味

立秋には、暑い夏を乗り越えるための栄養価の高い食材や、季節の移ろいを感じる旬の食べ物を楽しむ風習があります。

  • そうめん
    暑さで食欲が落ちやすい時期に、つるっと食べられる冷たい麺として親しまれています。お盆のお供えにも使われます。

  • スイカ・メロン・桃などの夏果物
    水分が豊富で体を冷やす作用があり、残暑を和らげる効果もあります。

  • ナスやキュウリ
    精霊馬に使われる野菜として知られていますが、旬の野菜として栄養価も高く、お盆料理にも欠かせません。

  • 精進料理
    お盆の時期は殺生を避けるという意味合いから、肉や魚を使わない精進料理が振る舞われることも多いです。

これらの食べ物には、季節感を味わいながら、体調を整える役割もあるのです。

旬の食材を取り入れることで、自然のサイクルと調和しながら過ごすという考え方が背景にあります。


立秋の風習と地域ごとの違い

立秋に関連する風習は地域によって異なりますが、共通しているのは「ご先祖さまを敬い、季節の節目を意識する」という姿勢です。

代表的な風習をいくつかご紹介します。

  • 迎え火・送り火
    霊を自宅へ迎えるために玄関先などで焚く火と、霊を送り返す火。家庭によっては小さなろうそくで代用する場合もあります。

  • 精霊馬づくり
    キュウリを馬、ナスを牛に見立てて爪楊枝などで脚をつけて飾ります。馬は早く帰ってきてもらうため、牛はゆっくり帰るためのものとされています。

  • 盆踊り
    地域の広場や神社で行われる、音頭に合わせて踊る夏の風物詩。祖霊を慰める意味があります。

  • 灯籠流しや花火大会
    精霊を送る儀式として灯籠を川に流したり、夜空を花火で彩ることで供養を行う地域もあります。

これらの風習は、口伝えで受け継がれてきた文化であり、それぞれの地域の特色が色濃く表れています。都市部では縮小傾向にあるものの、地域に根づいた行事として今も多く残っています。


立秋を楽しむためのポイント

立秋の季節を楽しむためには、暑さと上手につき合いながら、自然や文化を意識して過ごすことが大切です。

以下のような工夫を取り入れてみてください。

  • 季節の挨拶を送る
    残暑見舞いを家族や友人に送ることで、季節の変わり目を感じながら人とのつながりを深めることができます。

  • 自然の変化を観察する
    朝晩の風の涼しさ、セミから秋の虫への鳴き声の移り変わり、空の色や雲の形など、五感で季節の変化を味わいましょう。

  • 地域行事に参加する
    盆踊りや灯籠流しなど、地域の伝統行事に参加すると、子どもたちにも良い経験になります。

  • 身体をいたわる食事を心がける
    残暑で疲れた身体をいたわるために、消化の良い食べ物や、ビタミン・ミネラル豊富な野菜を取り入れた食事が効果的です。

この時期は、心身ともにリセットするのにも最適な季節の節目です。少し意識するだけで、日常が豊かになります。


まとめ

立秋は、まだ暑い日が続く8月に訪れる「秋の始まり」の合図です。

この節目に行われるさまざまな行事や風習、食文化には、日本人の自然との調和や感謝の気持ちが込められています。

年々、四季の感覚が薄れてきたとも言われていますが、立秋をきっかけに「季節とともに生きる」喜びを再発見してみてはいかがでしょうか。