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【8月の行事】送り火|家庭でできる迎え送り火と全国風習の違い

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お盆の締めくくりとして多くの日本人に親しまれている「送り火」。

この行事には、ご先祖さまへの感謝や、無事に現世から彼岸へ戻っていただくという大切な意味が込められています。

この記事では、家庭で実践できる送り火の方法や、全国の風習の違いについて、やさしく丁寧に解説していきます。

大人だけでなく、子どもとも一緒に行える方法もご紹介しますので、今年の夏は家族で日本の伝統行事を楽しんでみてはいかがでしょうか?

送り火とは?8月行事の意味と由来

「送り火」とは、お盆の期間に帰ってきたご先祖の霊を再びあの世へ送り出すための火のことです。

日本では、旧暦の7月15日〜16日(現在は多くが8月)に行われることが一般的で、迎え火と対になった行事となっています。

🔶送り火の由来

  • 仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が起源

  • 古くから「火」は霊を導く灯りとされてきた

  • 霊が迷わずに帰れるよう、火を焚く風習が生まれた

この行事は、故人を偲び感謝の気持ちを表す、心温まる日本文化の一つです。

地域によっては壮大なイベントとして催される場合もあり、風景としても人々を魅了します。


迎え火と送り火の違いを知ろう

「迎え火」は8月13日ごろに行われる、ご先祖さまを迎えるための火です。

一方、「送り火」は8月16日ごろ、ご先祖を再びあの世へ送り出すための火。

どちらも同じ「火」を使いますが、意味と目的には大きな違いがあります。

火の種類 意味 実施日 場所の例
迎え火 ご先祖さまを迎える 8月13日 玄関前、門のそば
送り火 ご先祖さまを送る 8月16日 自宅前、庭先など

これらは仏教の教えだけでなく、日本独自の自然観や死生観も反映されています。

現代でも多くの家庭で静かに行われ、家族の絆を深める貴重な時間となっています。


家庭でできる送り火のやり方【初心者向け】

送り火と聞くと「特別な準備が必要なのでは」と感じる方も多いかもしれません。

しかし、実際はとてもシンプルで、自宅の玄関先やベランダなどで手軽に行うことができます。

🔧準備するもの

  • おがら(麻の茎を乾燥させたもの)

  • 耐熱皿(素焼きの皿や陶器でも可)

  • マッチやライター

  • 水(消火用)

  • 火ばさみや軍手(安全対策)

🔥やり方の手順

  1. 玄関先やベランダなど、安全な場所に耐熱皿を設置

  2. おがらを丸めて中央に置く

  3. ご先祖さまへの感謝の気持ちを込めながら火をつける

  4. 火が自然に消えるまで見守る

  5. 残り火を水でしっかり消す

⚠注意点

  • 風の強い日は控える

  • 小さい子どもがいる場合は必ず大人が付き添う

  • 集合住宅ではルールを確認し、できない場合は気持ちだけでも伝える工夫をする

特別な道具は不要で、身近なもので代用できます。現代のライフスタイルに合わせた形で続けられるのも、送り火の魅力の一つです。


地域によって違う送り火の風習

日本全国には、送り火にまつわるユニークな風習が数多く存在します。中でも有名なのが「京都五山送り火」です。

🔥京都五山送り火(きょうとごさんのおくりび)

  • 実施日:毎年8月16日

  • 開始時間:20時より順に点火(大文字→妙法→船形→左大文字→鳥居形)

  • 意味:ご先祖の霊を浄土へ送り出す

【参考サイト】https://www.gozan-okuribi.com/

🔥奈良・高円山大文字焼き

  • 開催日:8月15日

  • 特徴:「大」の字が高円山に浮かび上がる

  • 奈良市主催「なら燈花会」と連携して開催

【参考】https://narashikanko.or.jp/event/detail_10265.html

🔥箱根・強羅大文字焼き

  • 開催日:8月16日

  • 特徴:大文字焼きと花火大会が同時開催

  • 強羅温泉を背景に、山と花火の幻想的な光景が広がる

【参考】https://www.hakone.or.jp/8303

これらの行事は、地域ごとの文化や自然環境に合わせた送り火の形です。

いずれも地元住民だけでなく観光客にも人気があり、夏の風物詩として根付いています。


家族で楽しむ!送り火を学ぶおすすめの工夫

送り火は、ご先祖に感謝する行事ですが、ただ火を焚くだけではなく、家族みんなで意味を考える機会としても活用できます。

👪家族で楽しめる工夫

  • 🔸 子ども向け絵本や動画を使って「お盆」の話をする

  • 🔸 折り紙で「大」の文字を作って飾る

  • 🔸 火の代わりにLEDライトで安全に模擬体験

  • 🔸 送り火の後に「ありがとうカード」を書いてお供えする

「なんで火をつけるの?」「だれに向けて?」――こうした素朴な疑問をきっかけに、子どもたちが先祖や命の大切さを自然に学べます。


まとめ|送り火は心をつなぐ時間

送り火は、日本に古くから伝わる大切な習慣。形式ややり方に正解はありません。

大切なのは、気持ちを込めて「見送る」こと。家族で静かな時間を過ごすことで、今を生きていることへの感謝や、ご先祖への思いが自然と湧いてきます。

今年の8月16日、ぜひ小さな火に心を託して、静かなお盆の夜を過ごしてみてはいかがでしょうか?