【震度5弱・諏訪之瀬島】トカラ群発とは別震源!鬼界カルデラの噴火リスクは?
とりコレ3行まとめ
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諏訪之瀬島で震度5弱を観測、トカラ列島で続く群発地震とは「震源が異なる」と気象庁が説明。
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鬼界カルデラは過去に超巨大噴火を起こしたが、現状では今回の地震と直接関係はないとされる。
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ただし火山活動が活発な地域のため、今後も継続的な監視と備えが必要。
突然の震度5弱、住民に広がる不安
鹿児島県・十島村の諏訪之瀬島で震度5弱の強い地震が発生した。
最近、トカラ列島近海で群発地震が続いていることもあり、「ついに鬼界カルデラが動いたのでは?」とSNSを中心に不安の声が広がっている。
しかし、気象庁は「震源が異なる」と発表。では今回の地震は何が原因で、鬼界カルデラと本当に関係があるのか。ここでは複数の専門情報を整理し、現状を分かりやすく解説する。
諏訪之瀬島とトカラ群発地震の違い
群発地震の状況
2025年6月以降、トカラ列島近海では群発地震が続いており、震度1以上の揺れが千回を超える規模になっている。
これに対し諏訪之瀬島の震度5弱は「別の火山性地震」として区別されている。
諏訪之瀬島は御岳火山を中心に噴火や火山性地震が発生する活発な火山島。火口付近では噴煙や火山ガスも観測されており、今回の強い揺れもその活動の一部と考えられている。
鬼界カルデラとは何か?
巨大カルデラの正体
鬼界カルデラは鹿児島県の薩摩硫黄島や竹島を含む海底に広がる巨大カルデラで、直径はおよそ20kmに及ぶ。
約7300年前に起きた「アカホヤ噴火」は日本列島に甚大な影響を与え、九州全域に火砕流や火山灰を降らせたとされる。
現在も海底地震計や地質調査によって活動状況がモニタリングされており、マグマ溜まりの存在や地殻変動の兆候が研究され続けている。
震度5弱と鬼界カルデラの関連性は?
専門家の見解
気象庁や火山研究者によれば、諏訪之瀬島で発生した震度5弱の地震は「鬼界カルデラの活動とは直接的な関係は確認されていない」とされている。
震源が浅く、諏訪之瀬島の御岳火口付近に集中していることから「局所的な火山性地震」と見るのが妥当とのことだ。
一方で、鬼界カルデラは長期的にみれば「再び大規模噴火を起こす可能性がゼロではない」と警告されており、定期的な観測が欠かせない存在である。
なぜ「鬼界カルデラ説」が出るのか?
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群発地震と同時期に強い揺れが出ると「連動しているのでは」と感じやすい。
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鬼界カルデラは過去に日本最大級の噴火を起こしており、災害イメージが強い。
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火山性地震と通常の地震が重なると、「地下深部で大きなマグマ活動が起きているのでは」との憶測が広がる。
こうした背景から「鬼界カルデラが動き出した?」と話題になっているが、科学的には現状でその証拠はない。
Q&Aで分かる今回の地震
Q:鬼界カルデラが今すぐ噴火するの?
A:現時点でその兆候はなく、気象庁も警戒レベルを引き上げていない。
Q:津波の心配は?
A:今回の地震規模では津波の可能性は低く、公式に津波警報も出ていない。
Q:震度5弱ってどのくらい危険?
A:家具が倒れるレベルの強い揺れ。住宅被害は限定的でも、防災意識を高める必要がある。
備えておくべきこと
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家具の固定や避難経路の確認を再チェック
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非常食や水の備蓄を見直す
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SNSの噂に惑わされず、気象庁や自治体の情報を優先して確認
火山性地震は突然起こるため「普段からの備え」が何よりも大切だ。
まとめ
諏訪之瀬島での震度5弱は、トカラ列島の群発地震や鬼界カルデラの活動とは別の火山性地震とされている。直接的な関連性はなく、鬼界カルデラが今すぐ噴火する可能性も低い。
ただし、この地域はもともと火山活動が活発なエリア。大地震や大噴火を完全に予測することはできないため、正確な情報に基づいた冷静な備えが欠かせない。
参考・引用記事
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Yahoo!ニュース「諏訪之瀬島で震度5弱 一連のトカラ列島近海群発地震とは異なる震源 鹿児島・十島村」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ebe740b9df404263e72997a08a92e775329f2d67 -
JAMSTEC「トカラ列島の地震活動について」
https://www.jamstec.go.jp/rimg/j/topics/2025_tokara/ -
JAMSTEC「鬼界カルデラ総合調査」
https://www.jamstec.go.jp/rimg/j/research/kikaicaldera/ -
TBSニュースDIG「諏訪之瀬島で火山性地震・噴火 気象庁『群発とは別』」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/mbc/2032540 -
気象庁「火山活動の月報」
https://www.data.jma.go.jp/vois/data/report/monthly_v-act_doc/fukuoka/2020y/511_20y.pdf
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