【チャイナリスク露呈】日本歌手が中国で「電源オフ強制退出」 公演中断は偶然か、それとも文化排除の始まりか
とりコレ3行まとめ
-
上海のアニメイベントで、日本人歌手のライブが突然の“照明オフ・音消し”で強制中断された。
-
その後、出演予定だった日本アーティスト公演が続々キャンセルされ「日本文化しめ出し」が疑われている。
-
中国の“チャイナリスク”が文化イベントの現場にまで及んでいるとの見方が広がる。
日本の歌手が歌っている最中に、突然「灯りが落ちる」という異常事態
2025年11月、中国・上海で開催された大規模アニメフェスにて、日本のアニソン歌手がステージに立った直後、照明が消え、音が途切れ、そのままスタッフに促されステージから退出させられるという不可解な出来事が起きました。
観客の中には動画を撮影していた人も多く、SNSには「突然真っ暗」「音が切れたまま再開せず」「スタッフが何か話しかけていた」といった目撃証言が次々と投稿されました。
主催側は「諸事情により中断した」と説明するだけで、理由は明かされず。その直後、他の日本人アーティストの出番も次々に中止。
「これは偶然なのか」
「日本文化の排除に動いたのか」
「中国でライブをするのはもう危険なのか」
そんな疑問と不安が、ファンだけでなく音楽関係者にも広がっています。
この記事では、今回の強制中断の背景と、中国で進む“日本文化排除”の実態を、事実ベースで整理していきます。
中国で日本アーティストの公演トラブルが増えている
まず押さえておきたいのは、今回の件が“突発”ではなく、ここ数年で強まっていた流れの延長線上にあるということです。
日本アーティストの公演中止が相次いでいた
2025年に入ってから、複数の日本人アーティストのライブが中国側の判断でキャンセルされるケースが増えていました。理由として挙げられたのは、以下のような曖昧なものが多いです。
-
「諸事情」
-
「スケジュール調整の都合」
-
「会場確保が困難になった」
-
「関連許可が下りなかった」
特に秋以降、アニメやゲーム関連のイベントでの中止が続いたことにより、「政治的な影響ではないか」という声が国内外で強まりました。
文化イベントへの統制が強化
中国ではここ数年、国外コンテンツへのチェックが厳しくなっています。映画、ドラマ、音楽、ゲームなど、ジャンルを問わず当局の審査が必要で、外国のアーティストが参加するイベントは特に慎重に扱われていると言われています。
日本のアニメ・ゲームは中国でも人気ですが、政治的な緊張が高まると、文化領域にも影響が出る傾向があるのは過去にも例があります。
今回のアニソン歌手の“強制退出”も、この流れの一部と見る専門家が増えています。
なぜ“あの手口”が問題視されているのか
ステージ上での“電源オフ”は異例中の異例
今回の中断方法は、ただの公演中止のレベルではありません。
-
歌が始まった直後に突然の音切れ
-
照明も全カット
-
歌手が戸惑う中、スタッフがステージへ
-
スタッフに促され退出
これは技術トラブルでは説明がつきません。通常であればアナウンスが入り、状況説明があるはず。それすらなかったことが重く受け止められています。
観客の証言の中には、
「中国がやりそうなやり方」
「アーティストへの敬意がない」
「これは排除だ」
といった強い言葉が並びました。
あえて“見せる形”で止めた可能性
照明や音を切るという行為は、観客にも出演者にも衝撃的です。裏で中止を通告するだけではなく、あえて公開の場で“力の差”を見せつけるかのようなやり方だと指摘する声もあります。
外交や国際リスクの文脈で語られる「チャイナリスク」が、文化イベントという現場で可視化された瞬間でした。
今回の事件の理解に必要なポイント
ここからは、事件を読み解くために重要な要素を深掘りします。
日本文化コンテンツの人気の高さが逆にリスクに
日本のアニメやゲームは中国で圧倒的に人気があります。それゆえに、政治的緊張が高まると“調整の対象”になりやすいという側面があります。
人気があるからこそ影響が大きく、規制すると世論の反応も大きい。政治的メッセージとして利用されることもあります。
外国文化への“締めつけ”
中国では、国内外の文化イベントに対する許可制度が細かく設定されており、とくに外国アーティストの場合は多段階の審査を通過する必要があります。
一度OKが出ても、情勢が変われば直前で止められることもあります。
日本との外交関係が悪化したタイミング
今回の強制中断の前後は、日本と中国の間で緊張が高まっていました。政治的な発言や外交的摩擦が続いており、文化イベントがその影響を受けた可能性は高いと言われています。
SNSとファンの反応 日本国内よりも“現地の中国ファン”が激怒していた
今回の事件で特筆すべきは、中国側のファンからも批判が多く出ていたことです。
-
「アーティストに対して失礼すぎる」
-
「政治を文化に持ち込むな」
-
「何の説明もなく強制中断は理解できない」
-
「観客もアーティストも損しかしない」
中国国内で日本のアニメや音楽を愛するファンは多いため、今回のやり方は彼らにとっても受け止めがたいものでした。
SNSでは当日の動画が拡散され、怒りや困惑のコメントが殺到。
一部では「これは文化弾圧の一種だ」という強めの批判も見られました。
さらに、日本国内のファンの間でも
「中国で公演をするリスクが明確になった」
「今後は他国でイベントを開いてほしい」
といった声が増えています。
今回の事件は“チャイナリスク”を象徴している
ビジネスの世界では以前から使われてきた“チャイナリスク”という言葉。
この言葉は文化業界でも無視できないものになってきました。
1. 許可が出ても、直前で中止される
中国ではシステム上、行政判断で公演が止まることは珍しくありません。
2. 政治状況で急に態度が変わる
文化と政治が強くリンクしているため、日中関係が悪化すると規制が強まりやすいです。
3. 説明が一切ないまま中止される
今回のように理由が公開されないケースも多く、アーティストやスタッフが対策を立てにくい。
これらは日本だけでなく、世界中のアーティストが抱えている課題です。
まとめ 日本文化イベントは“安全ではない時代”に入った
今回の日本人アーティストの“強制中断事件”は、偶然のトラブルとはとても言いがたい内容でした。
-
日本文化への規制の強まり
-
外国アーティストへの締め付け
-
日中関係の悪化
-
中国国内の政治的空気
これらが重なった結果、現場で最もショッキングな形で表面化したのが今回の出来事です。
今後、日本アーティストが中国で公演する場合は、政治リスク・文化規制・突然の中止といった問題を常に抱えることになるでしょう。
ファンとしても、アーティストとしても、そして運営側としても、「中国での公演は安定しない」という現実に向き合う必要があります。
参考・引用記事URL
日本歌手の公演、強制中断＝アニメイベント中止、文化排除本格化 中国
https://www.nippon.com/ja/news/yjj2025112900232
日本のアニソン歌唱中に強制中断 上海、照明落とされ音楽止まる
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1724163
日本歌手の公演、強制中断＝アニメイベント中止、文化排除本格化
https://www.excite.co.jp/news/article/Jiji_3662709/
China Cancels All Japanese Artists in 2025
https://kbizoom.com/japanese-concerts-canceled-china-2025/