【7月の食材】旬食材・飛魚の漁獲地、味わい、絶品おすすめ料理まとめ
7月になるとスーパーや市場に並ぶ「飛魚(とびうお)」。
その名の通り空を飛ぶ魚として知られ、見た目のインパクトはもちろん、さっぱりとした味わいも魅力です。
日本では古くから食文化に深く根付いており、特に夏の時期に旬を迎える魚として親しまれてきました。今
回は、飛魚の特徴や漁獲地、味わい、栄養、そしておすすめの料理法まで、たっぷりとご紹介します。
この記事を読めば、飛魚をもっと身近に感じ、食卓に取り入れたくなること間違いなしです。
飛魚の特徴と基本情報
飛魚は胸びれが翼のように大きく発達しており、水面から勢いよく飛び出して空を滑空することで知られています。
英語では「フライングフィッシュ」と呼ばれ、その名前の通りの姿がとても印象的です。日本近海だけでもおよそ30種類の飛魚が確認されており、特に「ホソトビウオ」「ツクシトビウオ」が代表的です。
体長は30~40センチほどで、銀色の美しい体を持っています。地域によっては呼び名も異なり、九州地方では「あご」という名で親しまれています。
この「あご」という呼び名は、「あごが落ちるほど美味しい」という説が有名ですが、ほかにも「食べる時にあごをよく使うから」といった面白い説も存在しています。
飛魚は海の中を俊敏に泳ぎ、空中を飛んで天敵から逃げるというユニークな生態を持っているのが大きな特徴です。
飛魚が空を飛ぶ理由と驚きの生態
飛魚が空を飛ぶ理由は、主に捕食者から逃げるためです。飛魚の天敵としては、マグロやカツオなどの大型回遊魚が挙げられます。
追い詰められた飛魚は、水中で勢いをつけて水面を飛び出し、長い胸びれを羽ばたかせるようにして数十メートルから数百メートルの距離を滑空します。記録上では400メートル近くも飛んだ例があり、その姿はまるで鳥のよう。飛魚の飛行は一瞬の防御手段ですが、自然界の進化の知恵が詰まった美しい光景です。
このユニークな性質があるため、飛魚は「夏の海の風物詩」として、多くの人々に親しまれてきました。
特に船釣りなどでは、夜間にライトを照らすと飛魚が寄ってくることがあり、その光景は圧巻です。
飛魚の主な漁獲地と旬の時期
日本では飛魚が全国的に漁獲されていますが、特に有名な漁獲地としては長崎県、鹿児島県、島根県などが挙げられます。
長崎県は国内最大級の飛魚漁獲量を誇り、全国の約23%を占める主要な産地です。島根県では「アゴすくい」という伝統漁法が行われており、夜に海上でライトを焚いて飛魚を集める光景が名物となっています。
九州地方では飛魚を「あご」と呼び、ラーメンの出汁や味噌汁の材料として欠かせない存在です。
飛魚の旬は春から夏にかけて訪れますが、特に7月は脂がのって美味しくなる時期とされています。
7月は飛魚が産卵を終える頃で、身がしっかりしており、旨味がギュッと詰まっています。この時期には市場にも多く出回るため、新鮮な飛魚を手に入れる絶好のチャンスです。
飛魚の味わいと栄養素
飛魚の味わいは、とても淡白でクセが少なく、あっさりとした風味が特徴です。
脂分はそれほど多くありませんが、上品な甘さとコクが感じられ、噛むごとに魚の旨味が広がります。シンプルな塩焼きなどで味わうと、飛魚の持ち味を存分に楽しめます。
また、飛魚は栄養価も高く、ヘルシーな魚としても知られています。特に注目すべき栄養素は以下の通りです。
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高たんぱく質
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ビタミンB群(疲労回復に効果的)
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カルシウム(骨や歯の健康をサポート)
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DHA・EPA(脳や心臓の健康維持に役立つ)
ダイエット中の方や、健康を意識している方にもぴったりな食材といえるでしょう。出汁に使うことで、手軽に旨味と栄養を取り入れられるのも魅力です。
飛魚を美味しく食べるおすすめ料理3選
【塩焼き】
飛魚の美味しさをシンプルに味わうなら、やはり塩焼きが一番のおすすめです。飛魚をよく洗い、両面に塩をふって少し置き、水分を出したあとにグリルで焼きます。皮はパリッと香ばしく、身はふっくらとジューシーに仕上がり、飛魚本来の旨味が堪能できます。レモンを絞るとさらに爽やかさが増します。
【南蛮漬け】
暑い時期にぴったりのさっぱりおかずです。下処理した飛魚に片栗粉をまぶしてカラッと揚げ、酢・醤油・砂糖・唐辛子で作った南蛮酢に野菜と一緒に漬け込みます。冷蔵庫でしっかり冷やしてから食べると、味が染み込み、さっぱり感が倍増。ご飯のおかずにも、おつまみにもピッタリです。
【出汁】
飛魚といえば「あご出汁」が有名です。飛魚を干して炙ったものを30分ほど弱火で煮出すだけで、驚くほど旨味が濃い出汁が取れます。この出汁は、うどんや味噌汁、ラーメンなどのスープにぴったりで、料理全体の味がワンランクアップします。手軽に旨味をプラスできるので、ストックしておくと便利です。
まとめ:飛魚の魅力を味わい尽くそう
今回は、飛魚の特徴、漁獲地、味わい、栄養価、そしておすすめの料理法まで詳しくご紹介しました。
7月は飛魚が最も美味しい時期ですので、ぜひ新鮮な飛魚を見かけたら手に取ってみてください。
さっぱりした味わいで暑い夏にぴったりな飛魚。家庭でも簡単に調理できるので、この夏の食卓に加えて、季節の恵みを楽しんでみましょう!
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