※本サイトはプロモーションが含まれます。

【集英社】伝説編集長が激怒「DBテーマパーク作るべきじゃない」理由は…?

アニメニュース,エンタメビジネス,サウジアラビア,サウジ観光開発,テーマパーク,ドラゴンボール,マンガ文化,海外展開,週刊少年ジャンプ,鳥嶋和彦

とりコレ3行まとめ

  • 元『週刊少年ジャンプ』編集長・鳥嶋和彦さんが、サウジアラビアで進む「ドラゴンボール」テーマパーク計画に真っ向からNO!

  • 「日本の子どもたちが行けない場所に作る意味はない」「お金だけが目的になっている」と強く批判。

  • 人気IPを海外展開する落とし穴とは? ファンも必見の警鐘発言。


編集長、異例の“NO”宣言!

「ドラゴンボール」といえば、日本だけでなく世界中で愛される国民的マンガ&アニメ。

悟空やベジータ、フリーザといったキャラクターは、世代を超えて語り継がれる存在です。そんな大人気作品をテーマにした大型テーマパークが、サウジアラビアで建設されるというニュースは、多くのファンを驚かせました。

ところが、この計画に待ったをかけたのが、かつて『週刊少年ジャンプ』の黄金期を支え、「ドラゴンボール」を世に送り出した編集者のひとり、鳥嶋和彦さんです。

彼はインタビューで、「もし現役だったら絶対に認めない」と断言。その理由は単なる好みや保守的な姿勢ではなく、エンタメと文化の根本に関わる深い問題意識にありました。

まずは計画の全貌をチェック!

今回のテーマパークは、サウジアラビアの巨大都市開発プロジェクト「Qiddiya(キディヤ)」内に建設予定。

敷地面積は50万㎡というとてつもない規模で、ディズニーランドやUSJにも匹敵、いやそれ以上のスケール感です。

園内には、ファンにはたまらない「カプセルコーポレーション」や「亀ハウス」、さらには悟空の戦った名場面を再現したアトラクションが登場予定。7つのゾーンに分かれ、それぞれがドラゴンボールの世界観を忠実に再現すると発表されています。

ジェットコースターやVRアトラクションなど、最新技術を駆使したコンテンツも予定されていて、公式ビジュアルを見るだけでもテンションが上がる内容です。

このプロジェクトは、東映アニメーションとサウジの政府系ファンドPIF(Public Investment Fund)が提携して進めています。

サウジの観光・娯楽戦略の一環として、世界中から観光客を呼び込む狙いがあるようです。


元編集長の激しい反対、その理由とは?

鳥嶋さんは、この計画に一切関わっていませんが、もし自分が集英社に在籍していたら「絶対に認めなかった」と語ります。その理由は、次のようなものです。

  1. 日本の子どもたちが行けない場所に作ること
     サウジアラビアは日本から遠く、ビザの取得も簡単ではありません。宗教や文化的な制約、安全面の不安もあり、現実的に日本の未成年やファミリー層が気軽に訪れることは難しい。そんな場所に、子どもたちの夢や思い出をつくるテーマパークを作るのはおかしい、というわけです。

  2. 文化をお金のためだけに利用している
     「ドラゴンボール」は、日本の読者、特に子どもたちの支持で育った作品です。その根底には、“誰でも楽しめる”“みんながアクセスできる”という共有感があります。しかし、今回の計画はアクセスできる層が限られており、短期的な利益を優先したビジネスに見えてしまう――これが鳥嶋さんの懸念です。

  3. ファンとの信頼を壊す危険性
     人気作品は、ファンの支持あってこそ続きます。ファンを置き去りにして収益だけを追えば、そのブランドは長期的に信頼を失いかねません。鳥嶋さんは「全てが崩れる」とまで警告しています。


海外展開は本当に悪いのか?

もちろん、海外進出自体は悪ではありません。

しろ、世界中のファンに作品の魅力を広めることは価値があります。しかし、問題は誰のために、どんな形で展開するのかという点。

今回のサウジ計画は、物理的にも経済的にも、日本の子どもたちにはほぼ手が届かない場所です。

ファンの「参加」や「アクセス」を重視しなければ、それは“文化の拡張”ではなく“文化の囲い込み”になってしまうかもしれません。


まとめ

今回の鳥嶋和彦さんの発言は、単なる“古参の反対意見”ではありません。

日本の子どもたちを置き去りにした展開は、本来の作品が持つ価値や理念を損なう――そんな強い危機感が込められています。

「ドラゴンボール」のような人気IPを海外に広げること自体は夢がありますが、その夢は“誰が見られる夢”なのかを見失ってはいけません。

エンタメはお金で作れるけれど、“文化”はファンと一緒にしか作れない。このテーマパーク計画は、その大切な線引きを改めて考えさせる出来事になりそうです。


参考・引用記事