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【短期滞在×医療費3倍】外国人差別ではなく制度上の区別!海外旅行するなら保険必須

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とりコレ3行まとめ

  • 短期滞在の外国人女性が救急搬送後に「無保険日本人の3倍の医療費」を請求され、不当として提訴予定。

  • 実際には短期滞在は公的医療保険に入れず、自由診療=病院が費用を設定できる仕組み。

  • 国籍差別ではなく「保険の有無による区別」であり、旅行前の保険加入は必須。


なぜ「医療費3倍」報道が炎上したのか

2025年9月10日、ニュースで「短期滞在で来日した中国人女性が救急搬送され、無保険の日本人の3倍に相当する医療費を請求された」として、国立循環器病研究センターを相手に訴訟を起こす準備を進めていることが報じられました。

ネット上では「国籍差別だ」「ルールを知らないだけでは?」と大きな議論に。

ここで重要なのは、日本の医療制度の仕組みを正しく理解することです。

日本の医療制度の前提:短期滞在は「自由診療」

まず押さえておきたいのが「日本の公的医療保険制度」の対象範囲です。

  • 公的医療保険の対象:原則として、3か月を超えて日本に在留する人(外国籍も含む)。

  • 短期滞在(観光や商用で90日以内):公的保険に加入できない。つまり、自由診療扱い

自由診療とは、保険診療のように「1点=10円」と決められたルールがなく、病院が独自に価格を設定できる仕組みです。

たとえば「1点=20円」や「1点=30円」とすることも可能で、実際に大学病院が1点30円に改定した例も報じられています。

また、外国人患者の受け入れでは通訳費や事務負担、未収金リスクもあるため、自由診療価格が2倍や3倍に設定されるケースも珍しくありません。


「3倍請求」はなぜ起こるのか?

ここで「なぜ無保険日本人より3倍なのか」という疑問が出てきます。

  1. 保険診療との違い
    日本人であっても保険に入っていない場合(例えば任意加入をしていないケース)、自由診療で全額負担となります。
    ただし、多くの病院は「1点=10円」で計算するため、保険診療の患者と比べれば3割負担ではなく10割負担になるのが基本です。

  2. 短期滞在外国人への運用
    一部の医療機関は、短期滞在外国人に対して「1点=20円」や「1点=30円」と設定しています。
    この場合、同じ治療でも実質2倍〜3倍の請求になるのです。

  3. 実際の調査結果
    厚労省関連の調査では、多くの医療機関は外国人でも「1点=10円」で請求していますが、15円や20円に設定する例や、通訳費を別途請求する例もあると報告されています。
    さらに、外国人患者を受け入れる病院の2割弱で未収金が発生しているデータもあります。

つまり、「3倍」というのは根拠のない差別ではなく、自由診療の価格設定+追加コスト対応による制度的な結果なのです。


国籍の「差別」ではなく「区別」

ここで区別すべきなのは、「差別」と「区別」です。

  • 差別:国籍や人種だけを理由に不当に扱うこと。

  • 区別:制度や条件の違いに基づく合理的な扱いの差。

短期滞在の外国人は制度上、公的保険の対象外。日本人でも無保険であれば自由診療です。

したがって今回のケースは「国籍を理由にした差別」ではなく、制度上の区別です。

また、日本政府や観光局も「訪日するなら民間の旅行保険に加入すべき」と強く呼びかけています。

未収金は医療機関の経営を圧迫し、結果的に受け入れ拒否につながるリスクもあるからです。


旅行者への教訓:必ず旅行保険に加入!

このニュースが示す最大のポイントは、「旅行前に保険に入っていなければ、高額医療費で大きなトラブルになる」ということです。

旅行前にチェックすべきこと

  • 海外旅行保険に加入(できれば医療費1000万円以上補償、キャッシュレス診療対応だと安心)。

  • 保険証券や契約番号をスマホ&紙で持ち歩く。

  • アレルギーや持病の英語メモを準備。

  • クレジットカードの利用枠や緊急連絡先を確認。

「医療費が高いから日本に行かない」ではなく、「保険に入れば安心して楽しめる」という発想が大切です。


まとめ

  • 短期滞在は公的医療保険の対象外であり、自由診療になるのは制度上の事実。

  • 医療費が「2倍〜3倍」となるのは、病院の価格設定や通訳・未収金リスクへの対応で、国籍差別ではなく制度的区別。

  • 旅行前に保険へ加入することが、旅行者本人と医療現場を守る最善の方法。

今回の訴訟の行方は司法判断に委ねられますが、教訓は明確です。

ルールを理解し、保険で備えるのは旅行者の常識。これを知らずに渡航するのはリスクが大きすぎます。

そのルールを知らずに訴訟だなんだと騒ぎ立てるのは、自分の無知を晒すのと同義。


参考・引用記事