【高校無償化】対象は“日本の学校”で私学である朝鮮学校除外に立民・水岡俊一参院議員会長「恥ずべき事」
とりコレ3行まとめ
- 参院本会議で 水岡俊一 議員が「恥ずべきこと」と指摘した、朝鮮学校を授業料無償化の対象から除外している制度。
- しかし、税金を使った支援は「日本の教育制度の下にある学校」にこそ向けられるべきで、他国教育を行う学校にまで及ばせる合理性は低い。
- 他国の制度も「自国の学校制度を支える」という方針が普通であり、日本も同様に「日本の学校だけ対象」とすべきである。
今、改めて問う「支援対象」の範囲
今年、参議院本会議にて立憲民主党の水岡俊一参院議員が、授業料無償化制度の対象から 在日本朝鮮人総聯合会 系の “朝鮮学校” を除外している現状を「恥ずべきこと」と痛烈に批判しました。最新ニュースとして報じられています。
この発言をきっかけに「なぜこの学校だけ支援対象外なのか」「税金を使って外国教育を支援すべきか」というテーマが再び注目されています。
ですが、制度を冷静に見直せば、「日本の高校無償化制度」はそもそも日本の教育制度下の学校を対象としており、他国教育を提供する学校まで支援を広げる必然性は高くありません。
この記事では、制度の基本、中身、ニュースの動き、そして「なぜ対象を日本の学校だけに限定すべきか」を整理します。

高校無償化制度 “何を支援するか”を整理
まず、制度の目的と設計を理解することが大切です。
日本では「高等学校等就学支援金制度」などを通じて、高校生が授業料の負担で進学をあきらめないようにする仕組みが整えられています。
この支援は、国公立高校のみならず私立高校にも拡大され、「日本の教育制度における高等学校課程」に通う生徒を対象とするものです。
つまり、前提として「学校が日本の教育法制のもとにある」「日本の学習指導要領に準じて教育を行っている」という条件が暗に含まれています。
制度の対象を絞るのは、税金による支援を効率的かつ公平に行うためです。
対象を無制限に広げてしまえば、制度の趣旨である「日本国内で学ぶ高校生の教育機会の確保」が曖昧になってしまいます。
朝鮮学校が対象外とされた背景
次に、なぜ「朝鮮学校」がこの支援制度の対象外とされてきたかを整理します。
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2012年12月、当時の文部科学大臣は朝鮮学校を無償化対象としない方針を表明しました。外部に示された理由としては、北朝鮮との関係や拉致問題が挙げられています。
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2013年2月、文部科学省は省令改正を行い、10校の朝鮮学校を無償化制度の対象から除外することを決定しました。
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政府側は「学校が学校教育法第1条に定める高等学校に当たらない」「教育内容・運営体制の審査が整っていない」といった論点を挙げています。
このように、朝鮮学校の除外は制度の枠組み・法的位置づけ・外交・安全保障的観点など複数の要因を背景にしています。
「日本の学校に通うべき」という支援対象の原則
ここからは「日本の学校に通えば無償化対象になる」「外国教育を行う学校を優先すべきではない」という主張を整理します。
税金の使途としての合理性
支援金は日本国内の税金から支出され、目的は「国内の高校生が授業料を理由に進学をあきらめない」ことです。税金を投入する以上、対象を「日本の教育制度の下にある学校」に限定することは、説明責任・合理性の観点からも自然な選択です。
もし「外国教育を実施する学校まで無償化対象」という方向になると、どの学校が対象となるか、教育内容・運営体制の監督・透明性などの検証が難しくなります。
学校選択と制度適用の整合性
日本国内に住み、教育を受けるならば、「日本の学校制度に則った学校に通う」という選択肢がまず存在します。そうであれば、補助の範囲も明確です。あえて「他国の教育方針を持つ学校」を選ぶ場合、その自己負担がなぜ不合理なのかを問う必要があります。
支援制度の趣旨は、「制度上整備された高校課程を受けること」にあります。
したがって、制度上想定された枠組みから外れた学校を対象にすることは、制度設計の趣旨からも逸脱と言えます。
他国の運用を見ても自然な原則
日本だけが特異な運用をしているわけではありません。
例えば、他国では外国人学校やインターナショナルスクールに一般の授業料無償化を認めない例が多く、日本の制度も「自国の教育制度を支える」という観点から整合的です。
このことから、無償化対象を「日本の学校」と限定する考え方は、国際的にも大きな逸脱ではなく、むしろ標準的な制度設計と見ることができます。
なぜ「日本の学校以外は不要」と考えられるか
このような制度設計を肯定する観点として、以下のポイントがあります。
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教育支援は「国の制度」内で学ぶ生徒を前提とするべき:制度設計の趣旨・対象・運用体制を踏まえれば、まず国内制度に属する学校に重点を置くことが妥当です。
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制度の透明性・公平性確保のためには、学校の法的地位・教育内容・運営責任を明確にしておく必要があります。これが曖昧なまま支援を拡大すると、納税者からの理解が得にくくなります。
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税金投入の優先順位として、「国内の高校生の基盤的な支援」がまずあり、その上で補完的に他の支援を検討するという構図が論理的です。
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支援対象が広がり過ぎると、支援制度の核心である「教育機会の確保」という目的が希薄化する恐れがあります。制度が何のためにあるのか、根本に立ち返ることが重要です。
──以上を総合すると、「日本の高校無償化制度は、日本の学校を対象とし、他国の教育を行う学校を対象外とすることは制度設計上も合理的」と言えます。
注意したい視点・今後の課題
ただし、制度運用上・社会的視点から「対象をどう線引きするか」には課題もあります。
例えば、外国籍の子どもが日本の学校に通っているケースや、学校が学校教育法に準じてカリキュラムを整えている外国人学校のケースなど「どこまでを制度対象とするか」は明確化が求められています。
また、制度を改善・見直す際には、教育の機会均等・税の使途・監督体制という三つの観点を忘れてはいけません。
まとめ
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高校授業料無償化制度は、日本の教育制度下にある高校を対象とする支援策です。
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税金の支援対象を「日本の学校」に限定することは、説明責任や制度趣旨から見て合理的です。
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他国の教育方針を持つ学校を対象に含める必要性は薄く、「日本の学校に通う」という選択肢を支えることが、教育支援の本筋です。
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今後も「対象学校の範囲」「支援の公平性」「制度の透明性」が焦点となるため、制度設計と説明責任の両方を重視すべきです。
参考・引用記事
朝鮮学校はなぜ高校授業料無償化の対象から除外されたのか? – imidas
https://imidas.jp/josiki/?article_id=l-58-257-18-10-g320
資料1 高校無償化に係る朝鮮高級学校の審査状況(3月26日時点) – 文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/detail/1342909.htm
【特集】朝鮮学校だけ排除、「高校無償化」問題とは – 朝鮮新報
https://chosonsinbo.com/jp/2012/03/musyouka/
朝鮮学校の高校無償化排除を見直すべき 知識人や支援団体が声明発表 – 兆 愁ジャーナル
https://www.chosyu-journal.jp/kyoikubunka/34283
文科省、朝鮮学校の「高校無償化」の適用除外へ省令改定(2月20日) – HuRIghts
https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section3/2013/02/220.html












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