【7月の行事】「大暑」とは?意味と過ごし方を徹底ガイド
はじめに|大暑ってどんな日?
毎年7月下旬になると「今日は大暑です」と天気予報で耳にすることがあります。しかし、「大暑」という言葉を正しく理解している人は意外と少ないかもしれません。
大暑は、夏の暑さが最も厳しくなる頃を示す「二十四節気(にじゅうしせっき)」の一つ。1年のなかでも特に気温が高く、体力を消耗しやすい時期であるため、昔からこの時期をうまく乗り切るための知恵や行事が日本各地で受け継がれてきました。
本記事では、「大暑とは何か?」という基本情報から、関連する風習・行事、健康に過ごすための工夫などを、できるだけわかりやすく解説します。小学生でも読める言葉で、家族みんなで楽しめる大暑の過ごし方をぜひご参考にしてください。
大暑とは?意味と時期をわかりやすく解説
大暑(たいしょ)は、二十四節気のひとつで、毎年「7月23日頃」に訪れます。ちょうど梅雨が明け、本格的な夏が始まるタイミングと重なるため、晴天が多く、気温が一気に上昇します。
「大暑」という言葉は、「とても暑い」という意味の漢字からなり、暦の上で最も気温が高い時期であることを示しています。この大暑から次の節気「立秋(りっしゅう)」までの約15日間が、いわゆる“夏のピーク”とされる時期です。
この頃には、
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猛暑日(35℃以上)が続く
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セミの鳴き声がにぎやかになる
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水遊びや花火大会などの夏イベントが増える
といった「夏らしさ」を一番感じやすい時期でもあります。
大暑の歴史と日本での広まり
大暑は古代中国の暦「二十四節気」に由来し、奈良時代に日本へと伝わりました。当時の人々は農業中心の生活をしていたため、気候や季節の移ろいを正確に把握することが非常に重要でした。
日本でもこの暦が受け入れられ、宮中行事や農作業の計画に役立てられるようになりました。大暑の時期は稲がすくすくと育つ大事なタイミングであるため、農家では天気を見ながら作業を工夫していたそうです。
江戸時代には庶民にも広まり、暑さをしのぐ「うちわ」や「風鈴」、「打ち水」などの工夫が生活に取り入れられました。また、「暑中見舞い」もこの頃から定着し始めたといわれています。
つまり大暑は、単なる“暑い日”というだけでなく、日本人の暮らしに根づいた大切な文化・習慣の節目でもあるのです。
大暑に行われる行事や習慣とは?
隅田川花火大会(東京都)
東京の夏を代表する「隅田川花火大会」は、大暑の時期に行われる全国的に有名なイベントです。起源は江戸時代、享保の大飢饉や疫病で亡くなった人々を弔うために行われた「水神祭」と言われています。
現在では、約2万発もの花火が打ち上げられ、多くの見物客でにぎわいます。浴衣姿で夕涼みをしながら見る花火は、まさに夏の風物詩。河川敷や屋形船からの眺めも人気です。
土用の丑の日(全国)
大暑の時期に重なる「土用の丑の日」には、鰻を食べる習慣があります。江戸時代の学者・平賀源内が考案したと言われるこの習慣は、現代まで根強く続いています。
鰻はたんぱく質やビタミンA、B群などを多く含み、夏バテ防止にぴったりの食材。最近ではスーパーやコンビニでも手軽に鰻弁当が手に入りますので、気軽に季節の風習を楽しむことができます。
打ち水大作戦(全国)
江戸時代から続く生活の知恵「打ち水」は、朝夕に家の前に水をまくことで気温を下げ、涼を得るという習慣です。
現代では「打ち水大作戦」として全国的にイベント化されており、企業や学校、地域コミュニティが一斉に打ち水を行う光景も見られます。エアコンに頼らず、自然に涼を感じられる素晴らしい日本文化の一つです。
大暑の時期に気をつけたい健康管理
大暑は猛暑日が続く時期であり、健康管理がとても重要です。特に高齢者や子ども、体力のない方は、次のような点に気をつけましょう。
熱中症予防のポイント
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こまめな水分補給(スポーツドリンクもおすすめ)
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涼しい服装や帽子の着用
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エアコンや扇風機を活用
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室内の風通しをよくする
夏バテ対策のポイント
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冷たいものを取りすぎない
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朝食をしっかりとる
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食事にたんぱく質やビタミンを取り入れる
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湯船に浸かって体を温める
また、冷房の効いた部屋に長時間いると体温調整機能が落ちてしまいます。ときには軽い運動やストレッチを取り入れ、体調を整えていきましょう。
大暑を楽しむための過ごし方アイデア
暑さをただ我慢するのではなく、「楽しむ」ことも大暑を乗り越えるコツです。以下のような過ごし方がおすすめです。
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🍉涼しい時間に早朝散歩をする
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🧊風鈴や氷柱など“見た目から涼しい”工夫を取り入れる
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🎐冷たいおやつ(かき氷・ところてんなど)を家族で作る
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✉️暑中見舞いを手書きで送ってみる
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🌳図書館や美術館など涼しい場所で文化に触れる
季節の行事を暮らしに取り入れ、日本の夏をポジティブに楽しんでいきましょう。
まとめ|大暑は知ればもっと楽しめる行事
「大暑」はただの暑い日ではなく、日本の文化や風習が色濃く残る大切な節目の日です。うなぎを食べる、打ち水をする、暑中見舞いを出す——どれも昔の人々の知恵が今に続く、日本ならではの習慣です。
今年の大暑は、気温に気をつけながらも、少しだけ日常に季節の行事を取り入れてみてはいかがでしょうか?小さな工夫で、きっと楽しい夏の思い出ができるはずです。
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